ブルハ・ワイ・フラッペ三世
かき氷帝国 第三代皇帝。
その大柄な体躯と深いまなざしは、まさに“氷の王”と呼ぶにふさわしい威厳をたたえている。
慎重で寡黙、そして何より民の未来を第一に考える姿勢で、
長きにわたり帝国に安定と秩序をもたらしてきた。
その在り方は、獣人族の誇りとされ、多くの臣民から敬愛されている。
だが、近年になってから帝国の政策は大きく変わり、
突如として重税が導入されるなど、国の空気が重く冷たくなり始めた。
国王自身の言葉はほとんど発せられず、
その真意を知る者は、誰もいない──。
一言紹介
「その沈黙は、守るためか。それとも、隠すためか」
「偉大なる氷の王。その瞳の奥には、何が眠る」
「帝国の礎を築いた男。変わりゆく国の中で、ただ黙して立つ」
コンデリア・ミルク・フラッペ
かき氷帝国の王妃にして、氷と光の魔法に長けた優雅な獣人女性。
やわらかな物腰と包み込むような微笑みで、多くの臣民から「帝国の灯」と呼ばれていた存在。
政に深く関わることは少なかったものの、
王宮内では知恵と慈愛に満ちた相談役として、多くの者から信頼を寄せられていた。
花や雪の結晶をあしらった白銀の装いを好み、
その姿はまるで冬に咲く花のようだったと語られている。
だが、ある日を境に突然その姿を人前に現さなくなり──
今では、その行方を知る者すらいない。
帝国に重苦しい空気が漂い始めたのは、
ちょうどその頃からだったと言われている。
一言紹介
「冬に咲いた光の花。今はただ、静かにその行方を隠す」
「やわらかな微笑みは、帝国の灯だった」
「誰もが愛した王妃。その沈黙が今も王宮に残る」
イース姫
かき氷帝国の王家に生まれた、氷と魔法に祝福された姫君。
幼いながらも魔法の素質に恵まれ、
いつも国の未来と、そこに生きる人々のことを案じていたと伝えられる。
「わたし、大人になったら──子どもたちの夢を見守る仕事がしたいの」
そう語っていたというエピソードは、今も一部の民のあいだで語り継がれている。
だが数年前、帝国に重税の影が差し始めた頃、
彼女は忽然と姿を消した。
王宮からも、その存在の記録は次第に薄れ、
今では「行方不明の姫」として、その名だけがささやかに残っている。
「きっとどこかで、今もこっそり見守ってくれている」
そう信じている子どもたちも、まだこの国にはいるのだ。
一言紹介
「夢を見守る姫は、いま どこかで微笑んでいるかもしれない」
「未来を信じた姫の願いは、まだ終わっていない」
「子どもたちの夢の先に、姫の物語は続いている」

