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DATAIPO公募割れ66銘柄を検証

公募割れIPO、
戻るまで持つ? 66銘柄を調べてわかったこと

「いつか公募価格まで戻るだろう」は、本当に待つ理由になるのか。2021年11月から2025年7月までの公募割れIPOを調べました。

2026年9月1日公開約4分
DATA公募割れIPO 66件PERIOD5・20営業日後BASE公募価格を基準
CONCLUSION

先に結論

公募割れが大きいほど、公募価格まで戻りにくい。5営業日後・20営業日後に公募価格を上回っていた銘柄は少なく、理由のない「戻り待ち」なら初値で手放すほうが無難だった銘柄が多い結果でした。

9.1%5営業日後に公募価格超え6 / 66銘柄
15.2%20営業日後に公募価格超え10 / 66銘柄
50.0%期間中に一度でも公募価格超え上場日〜20営業日後の高値、33 / 66銘柄
01|MY POSITION

ティアフォーは、戻り待ちで持ったわけではない

私はティアフォーのIPOに当選し、NISAで買いました。公募価格は1,085円、初値は1,009円。スタートは公募割れでした。

それでも手放さなかったのは、「そのうち公募価格へ戻るだろう」と考えたからではありません。自動運転が日本を変えるという狙いがあり、来年ごろまで見るつもりで買っていました。むしろ、株価が動き始めるのは想像より早かったくらいです。

では、そこまで明確な狙いがない公募割れIPOも、同じように持ち続けてよいのでしょうか。自分のケースと切り分けるため、公募価格を基準に調べ直しました。

02|RESULT

20営業日後でも、公募価格を上回ったのは15.2%

5営業日後の終値で公募価格を上回っていたのは66銘柄中6銘柄。20営業日後でも10銘柄でした。

公募価格を上回った公募割れIPO
判定時点銘柄数割合公募価格比・中央値
5営業日後の終値6 / 669.1%−13.8%
20営業日後の終値10 / 6615.2%−19.0%
上場日〜20営業日後の高値33 / 6650.0%
公募割れIPOが公募価格を上回った割合。5営業日後9.1%、20営業日後15.2%、期間中に一度でも上回った割合50.0%
「上回った」は公募価格より高い場合。期間中は上場日から20営業日後までの日中高値で判定しています。

期間中に一度でも公募価格を上回った銘柄は50.0%。つまり、半分は戻る場面がありましたが、残り半分は20営業日の高値でも届きませんでした。また、一度戻ったことと、20営業日後も公募価格の上にいたことは別です。

03|DEPTH

初値の下落が大きいほど、戻りにくい

公募割れ幅で分けると、差ははっきり出ました。初値が公募価格を10%以上下回った銘柄で、20営業日以内に一度でも公募価格を上回ったのは18.2%です。

公募割れ幅別の回復状況
初値の公募割れ幅銘柄数一度でも公募価格超え20営業日後の中央値
10%以上1118.2%−38.2%
5%以上10%未満3948.7%−19.7%
5%未満1675.0%−9.1%
公募割れ幅別に20営業日以内に公募価格を一度でも上回った割合。10%以上割れ18.2%、5%以上10%未満48.7%、5%未満75.0%
初値の公募割れが深いほど、公募価格へ戻った割合は低下しました。

大きく下げたから安い、と単純には言えません。今回のデータでは、割れ幅が大きい銘柄ほど戻りにくく、20営業日後の下落も深くなりました。

04|DECISION

狙いがないなら、戻りを待たない

初値で売った場合と、そのまま保有した場合も比べました。5営業日後では71.2%、20営業日後では77.3%の銘柄で、初値売りのほうが有利でした。

初値売りと保有の比較
比較時点初値売りが有利保有が有利保有時の初値比・中央値
5営業日後47 / 66(71.2%)19 / 66(28.8%)−5.8%
20営業日後51 / 66(77.3%)15 / 66(22.7%)−12.2%

もちろん、個別銘柄ではその後に大きく上がる例もあります。ただ、短期の過去データだけを見れば、「公募価格に戻るまで」という理由で持つのはリスクが高い。初値で手放すほうが無難だった銘柄が多かった、というのが今回の答えです。

私がティアフォーを持てたのは、自動運転という長期の狙いがあったからです。公募価格への戻り待ちではありません。公募割れIPOを持ち続けるなら、含み損とは別に、その会社を持つ理由を言えるか。そこは分けて考えたいと思います。

EDITOR'S TAKEAWAY

最後に、3行でまとめると

初値の下落率が大きいものほど、公募価格まで戻りにくい。

5営業日後・20営業日後に公募価格を上回っている銘柄は少ない。

20営業日以内に一度でも公募価格を超えたのは50%。狙いのない戻り待ちなら、初値で手放すほうが無難だった銘柄が多い。

RISK CHECK

数字を見るときの注意

  1. 1

    対象は2021年11月22日〜2025年7月25日に上場した公募割れIPOのうち、日足を確認できた66銘柄です。

  2. 2

    売買手数料・税金・スリッページは含めていません。

  3. 3

    過去の短期データであり、個別銘柄の将来や売買判断を保証するものではありません。

METHOD

集計方法

JPX等から上場日・公募価格・市場区分を整理し、保有する日足データと照合。初値が公募価格を下回った66銘柄について、上場日を0営業日目として5・20営業日後の終値と、0〜20営業日目の高値を公募価格と比較しました。「上回った」は公募価格と同値ではなく、厳密に高い場合です。

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