IPO|2026年9月8日公開・同日時点
オリバーの初値はどうなる?利回り6%の実力を黒田グループと比べてみた

初値も期待できる?オリバー × 黒田グループ

9月16日に上場予定のオリバー(619A)。売出価格は305円、予想配当利回りは約6%です。これだけ配当があれば、初値も期待できるのでは。公開価格あたりなら、配当目当てで買う人もいそうです。
約6%の配当は、公開価格付近で買いを支える材料になると考えます。似た高配当の再上場案件だった黒田グループは、初値が約26%上昇しました。ただ、両社を比べると利回りと売出規模には差があります。
100株3万500円で、予想配当は1,833円
ホテルやオフィスなどの家具・内装を手掛けるオリバー。2021年の上場廃止を経て、再び株式市場に戻ってきます。
2026年12月期の予想配当は1株18.33円。305円で買えば、利回りは約6.01%です。100株の購入代金は3万500円、予想配当は1,833円になります。
購入代金は手数料を除き、記事内の配当・利回りはすべて税引前です。
18.33円は上場前の株主だけの配当ではありません。中間配当は0円で、全額が期末配当の予定です。上場後に買った人も、権利付き最終日までに購入して12月31日の配当権利を確保すれば対象になります。上場から権利日までは約3か月半です。
黒田グループは初値が約26%上昇
2024年12月17日に上場した黒田グループ(287A)も、非公開化を経た再上場案件でした。両社とも公募増資はなく、既存株主の売出しによるIPOです。
| 比較項目 | オリバー | 黒田グループ |
|---|---|---|
| 公開価格 | 305円 | 700円 |
| 上場時の予想配当 | 18.33円 | 60円 |
| 公開価格での利回り | 約6.01% | 約8.57% |
| 初値/その利回り | 上場前のため未定 | 885円/約6.78% |
| 売出総額(追加分込み) | 約259.9億円 | 約97.8億円 |
黒田グループの初値は885円。公開価格から約26.43%上昇しました。60円の配当は、上場後の2025年3月末に権利を取れば全額受け取れる予定でした。最初の権利日まで約3か月半という点も似ています。
注目したいのは、黒田グループは初値で買っても利回りが約6.78%あったこと。値上がり後でも、オリバーの公開価格より高い利回りが残っていました。初値上昇を配当だけの効果とは言えませんが、買い材料を考えるうえで参考になる例です。
オリバーは、売り出す株数が多い
一方、オリバーの売出総額は約260億円。黒田グループの約2.7倍です。発行済株式1億株に対し、追加売出しを含め約8,522万株が売り出されます。
取引先などへの割り当てには180日間の売却制限があります。ただ、売出規模は大きく、少ない株を買い手が奪い合うような案件ではありません。黒田グループと同じ初値上昇を、そのまま当てはめるのは難しそうです。
来年も6%の配当を期待できる?
今期の配当性向は70%が目安。来期以降は「50%以上」を目安に、配当額の維持・増額を目指す方針です。50%に固定するわけではないので、「70%から50%になるから減配」とは読めません。
今期は利益が前期比4.3%増える予想で、1株利益26.18円に対して18.33円を配当する計画です。記念配当の上乗せも示されていません。
ただし、9月8日時点で確認した資料には、来期の具体的な配当額はありません。305円で買い、18.33円が維持されれば利回りは約6.01%。これは維持された場合の計算で、会社の来期予想ではありません。維持・増額の方針も、減配しない保証ではない点は押さえておきたいところです。
黒田グループは上場当時、株主資本を基準にするDOE7%と、数年間の累進配当を掲げていました。同じ高配当でも、続け方の方針には違いがあります。
ただ、ソフトバンクは公募割れした
通信会社のソフトバンク(9434)は、2018年の上場時に年換算の利回り5%が注目されました。それでも初値は1,463円。公開価格1,500円を約2.47%下回りました。なお、5%は年換算75円での計算で、当期の予想配当は37.5円です。
オリバーの約6%も、株価を守ってくれる保証ではありません。それでも、305円付近なら配当を理由に買いたくなる水準です。
100株3万円台という手軽さから、短期資金が集まる可能性もあります。上場当日は、買いが売出株をどれだけ受け止めるかに注目です。値上がりすれば利回りは下がります。配当を評価した買いと、短期的な思惑による値動きは分けて見たいところです。
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