最初の疑問から整理しよう

17%も上がったなら、先週の下落は終わったの?

強い反発です。ただし、下落前の価格と次の決算まで確認しましょう。
30秒まとめ
終値61,060円、前営業日比8,950円高の17.18%上昇でした。
出来高は5,088万1,700株、売買代金は約2.95兆円でした。
7月31日決算で、NAND価格・AI向けSSD・利益率・訴訟影響を分けて見ます。
数字はここだけ
寄り付き直後の安値から18.86%戻した
キオクシアは53,110円で始まり、9時1分に51,370円まで下落しました。しかし、その後は買いが続き、15時5分に61,920円まで上昇。終値は61,060円でした。安値から終値までの戻りは9,690円、率にして18.86%です。
出来高は5,088万1,700株、売買代金は2兆9,464億円を超えました。東証プライム市場全体の売買代金の約3割に相当する規模で、市場の資金と関心が集中した一日です。
会社の新材料より、半導体全体の買い戻し
今日の上昇は、キオクシアだけに新しい好材料が出たというより、前週に急落した半導体株へ買い戻しが広がった影響が大きいと考えられます。イビデンやソシオネクストなども大幅に上昇しました。
短期間に下がった銘柄を買い戻す『自律反発』や、売り建てを買い戻す動きが重なると、株価は短時間で大きく上がります。ただし、業績や訴訟の不確実性が消えたこととは別です。
2営業日の急落を半分以上戻したが、7月15日終値には届かない
キオクシアは7月15日の73,100円から、7月17日の52,110円まで2営業日で28.71%下落しました。今日61,060円まで戻しても、7月15日終値より16.47%低い水準です。
一方、7月16日終値62,110円との差は1,050円です。明日は今日高値61,920円と7月16日終値62,110円の近い価格帯を、出来高を伴って超えられるかが短期の確認点になります。
PTSは61,900円。でも出来高は東証の約0.08%
19時58分時点の夜間PTSは61,900円で、東証終値より840円高です。夜間高値は62,400円で、7月16日終値62,110円も一時上回りました。
ただしPTS出来高は4万800株で、東証出来高5,088万1,700株の約0.08%です。少ない注文でも値段が動きやすいため、PTSの1.38%高だけで明日の続伸を決めつけることはできません。
7月31日決算で確認したい四つの数字
次の大きな会社イベントは7月31日の第1四半期決算です。AI向けデータセンター需要は成長材料ですが、NAND型フラッシュメモリは需給で価格が大きく変わる循環産業です。
確認したいのは、NANDの販売価格、データセンター向けSSDの売上、設備投資後の現金収支、米国特許訴訟の業績影響です。急反発した株価が業績の裏付けを得られるかを、決算で確認します。
上振れ要因
AI・データセンター向けSSD需要、メモリー価格の改善、売られ過ぎからの買い戻し。
下振れ要因
メモリー市況の反落、大型設備投資の負担、訴訟の業績影響、急反発後の利益確定売り。
判断の分かれ目
62,000円前後を出来高付きで上回れるかと、7月31日決算の内容です。

17.18%高は、出来高を伴った強い反発です。ただし、7月15日終値には16%以上届かず、会社固有の不確実性も残ります。明日の値動きだけで結論を出さず、62,000円前後の攻防と7月31日決算を確認します。

この記事の次に確認
- 61,920円の今日高値と62,110円の7月16日終値
- 東証の出来高が続くか
- 米半導体株とNAND市況
- 7月31日の第1四半期決算
- 特許訴訟に関する公式続報
出典・確認先
- Reuters:7月21日の日本株とキオクシア
- Yahoo!ファイナンス:キオクシア株価・出来高・夜間PTS
- キオクシア:IR情報・決算予定
- キオクシア:AI推論時代の成長戦略
- キオクシア:訴訟の陪審評決に関する公式開示
指数・株価は対象日の終値。業績数値は各社開示資料に基づきます。翌営業日の予報は記事日時点で分かっていた材料による条件付きの見通しです。市場の声は対象日前後の公開投稿を論点別に要約したもので、特定銘柄の売買を勧めるものではありません。