
株を始めた頃、自分には約700万円の奨学金が残っていた。貯金は100万円ほどだった。
普通に考えれば、投資をしている場合ではないのかもしれない。700万円の借金を抱えながら、手元の100万円で株を始めた。今こうして文字にすると、よく始めたよねーと思う。
田舎で育ち、ほどほどに勉強とスポーツをして過ごした。お金についてきちんと学んだ記憶はない。親から聞いていたのは「貯金が一番」という話くらいで、株はギャンブルだと思っていた。
そんな自分が、大学卒業時に一つだけお金について考えて決めたことがある。
奨学金の金利を確認すると、固定で約0.2%だった。とてつもなく低い。それなら繰り上げ返済はせず、20年かけてゆっくり返そう。
今思えば、これがお金について自分で下した最初の決断だったのかもしれない。
毎月の返済は安定した収入から続けられる。手元の100万円を急いで返済に回す必要もない。その状態があったから、何も知らない自分でも株の世界へ入れたのだろう。
もちろん、低金利なら借金を残して投資すればいいと勧めたいわけではない。収入や金利、家族の状況も人それぞれ違う。自分の場合は返済を続けられる仕事があり、そのうえで余ったお金を使えた。それだけの話だ。
当時は700万円なんて途方もない金額に見えた。20年かけて返すしかないと思っていた。
今では、その気になれば一括で返せる。それでも金利を考えれば、予定どおりゆっくり返していくつもりだ。
株を続けていると、金銭感覚がよく分からなくなる。
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