
ノーヤ初値は1,009円。独自予想の1,200円より191円も低かったね。何を読み違えたの?

マシロテーマへの期待より、大量の公開株と赤字企業を買う慎重さが強く出ました。外れた事実を隠さず、出来高まで検証します。
30秒で要点
公開価格比−76円、−7.0%です。
公開価格比−70円、−6.45%です。
公開価格で取得し、初値で売却した単純計算です。
初値1,009円。独自予想は強気すぎた
ティアフォー(593A)は2026年7月22日9時09分、公開価格1,085円を76円、7.0%下回る1,009円で初値を付けました。100株を公開価格で取得して初値で売却した場合、手数料・税金を考えない差額は−7,600円です。終値は1,015円で、公開価格を70円、6.45%下回りました。
当サイトは上場前日、中心1,200円、想定レンジ1,050~1,450円と独自予想していました。実際の初値は中心値より191円、レンジ下限より41円低く、予想は外れました。自動運転という話題性を高く見た一方、最大2,463万700株の供給と赤字継続を買い手が慎重に評価する力を小さく見積もっていました。
公開価格との差
初値は−7.0%、終値は−6.45%。上場初日は公開価格を一度も上回りませんでした。
独自予想との差
初値は中心1,200円より191円安く、弱気側の1,050円も41円下回りました。
予想の修正点
大型IPOではテーマ性より先に、公開株数・赤字・売却意向を重く見る必要があります。
896円まで売られた後、1,015円まで戻した
初値は9時09分の1,009円。その3分後の9時12分には896円まで下落しました。公開価格からの下落率は約17.4%です。その後は買い戻され、10時27分に1,081円まで上昇しましたが、公開価格1,085円には4円届きませんでした。終値は1,015円で、初値を6円、0.59%上回っています。
安値から終値までは119円、約13.3%戻しました。朝の売りを受け止める買いは入りましたが、公開価格を取り戻すほどではありませんでした。『初値が公開価格割れだったから一日中弱かった』とも、『安値から戻したから売りが終わった』とも言い切れない一日です。
9:09|初値
1,009円。公開価格より76円安く始まりました。
9:12|安値
896円。初値形成後も売りが続きました。
10:27|高値
1,081円。公開価格1,085円の直前で上値を抑えられました。
1,955万8,000株を売買。大型IPOの株を大きく回転
上場初日の出来高は1,955万8,000株、売買代金は約196.0億円でした。初値形成時の出来高は328万800株です。初値形成時の株数は、OAを含む最大公開株数2,463万700株の約13.3%に相当します。
一日の出来高は最大公開株数の約79.4%に相当します。ただし、同じ株が一日に何度も売買されるため、公開株の79.4%が別々の投資家へ移ったという意味ではありません。それでも約2,000万株が動いた事実から、上場初日の関心と売却圧力の両方が大きかったことが分かります。
テーマ人気より、供給量と赤字への警戒が勝った
ティアフォーは自動運転ソフトウェア『Autoware』を中核とし、AI・自動運転という分かりやすい成長テーマを持ちます。これが安値からの買い戻しを支えた可能性はあります。一方、初値を決めるのはテーマだけではなく、その日の買い注文と売り注文です。
OAを含む公開株数は最大2,463万700株、公開価格ベースの吸収金額は約267.2億円でした。加えて会社は2026年9月期に112億3,900万円の営業損失を予想しており、研究開発投資が将来の利益へつながるまで時間がかかる不確実性があります。大型供給と赤字への警戒が、自動運転テーマへの期待を上回ったと考えるのが自然です。
下振れ要因
最大2,463万700株、約267.2億円の大型需給です。
企業評価の難しさ
成長投資が大きく、黒字化の時期と利益水準を見積もりにくい会社です。
残った期待
安値896円から終値1,015円へ戻り、自動運転テーマを評価する買いも確認できました。
17時33分は1,060円。ただし出来高は東証の0.31%
17時33分時点の夜間PTSは1,060円で、東証終値1,015円より45円、4.43%高い水準です。PTS出来高は6万700株でした。
これは東証の出来高1,955万8,000株の約0.31%にすぎません。少ない注文で価格が動きやすいため、1,060円を翌朝の株価と同じようには扱えません。上昇の参考材料にはなりますが、翌営業日の寄り付きは海外市場や朝の注文で変わります。
公開価格1,085円を取り戻せるか
次の節目は公開価格1,085円、初値1,009円、初日の安値896円です。1,085円を出来高を伴って上回れば、IPO取得者の売りをこなし始めたと考える手がかりになります。反対に1,009円を下回り、896円へ近づく場合は、上場初日の売りが続いている可能性があります。
株価だけでなく、会社が今後発表する売上成長、研究開発費、営業損失、受注や導入実績を確認します。初値が予想より低かったことと、会社の長期的な成長性は分けて考える必要があります。
当日に見ること
- 公開価格1,085円を出来高を伴って上回れるか
- 初値1,009円と初日安値896円を維持できるか
- 夜間PTSは価格だけでなく出来高も確認
- 売上成長、営業損失、研究開発投資の進み方

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